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ジャングルジム

 一度も“頂上”まで登った事がないジャングルジム。
 一番下の段に足をかけ、二段目、三段目あたりまでなら登った事がある。
 それ以上は、登った事がない。
 登れなかった。
 手を離し、地面に着地しても足が痛まない程度の高さまでしか登れなかった。
 力尽きて落ちてしまう事を怖がっていた。
 それが子供の頃。
 夕日に照らされ影となったジャングルジムは、大きなお城の様だった。

 いつの間にか公園には行かなくなり、ジャングルジムは普通の遊具へと退化した。
 椅子代わりに腰掛ける事はあっても、登らなかった。
 登ろうと思えば登れたのかもしれないけれど、子供の頃の恐怖感が心の底にあった。
 登ってみたいとも思わなかった。
 大きなお城の様だったジャングルジムは、ただの公園のシンボルだった。

 色んな意味で“登れなくなった”今では、普通の遊具から大きなお城へと戻っていく。
 私は、ただの一度もあの頂上まで辿り着く事が出来ずに死ぬんだろう。
 ジャングルジムのてっぺんに登った事がある人はどれぐらいいるんだろう。
 今でも年齢や羞恥心を気にせずに登れる大人はどれぐらいいるんだろう。

 あの上から見る景色は、どんなんだろう。
 地上三十階建てのビルから見る景色の方が余程高いだろうに、それでもジャングルジムの上から見る景色に淡い期待を抱いているのは何故だろう。

 カラフルなジャングルジムの骨組みである、一本の鉄パイプを握りしめる。
 とても頑丈で、とても硬い。
 子供の頃に身近にあった、間接が錆びついている頼りないジャングルジムとは違う。
 それでも、私は登れない。

 二度と出来ない事が、増えていく。
 一度はやってみたかった事が、増えていく。

 ジャングルジムのてっぺんに登って、不安定な足場にしがみついて、そこから見える景色を一度でいいから見てみたかったなぁ…と思った、とある休日。
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